
12月13日の読売新聞に、『なぜ埼玉県民だけがディスられても平気なのか?』(以下『なぜディス』)の記事が掲載されました。
2018年12月14日メルマガBN
本書を読んで頂いた方は当然お分かりだと思いますが、「埼玉県…本当は愛してる…」なんて私が言うわけがないですが、昔のトレンディドラマのようなこの見出しは、引きがあっていい。
「なんだこれ?」と誰もが思う。
おかげさまで結構反響も大きいです。
記事に書かれている内容も、厳密には若干違うところもありますが、人気スターでもあるまいし、細かいことはいい。
取材でも話しましたが、結局この本を書く上で一番心がけたのは、「郷土愛」や「地域活性」であるとかそういったものにまるで興味がない、むしろそういったものが嫌いだと言う人こそおもしろがって読める内容にするということ。
10代、20代の頃、私はこの埼玉県というところに関してまるで関心なんてなかったし、意識すらしてませんでした。
おそらく、今の若い人より無関心だったと思います。
そんな10代20代の頃の自分が読んでもおもしろいと思える内容を意識していました。
埼玉県の…
地元の…
地域の…
となった時点で埼玉県民の95%の人は興味を示しません。
それよりもTikTokだし、あいみょんだし、ゴンチャだし、インスタ映えだし、BTSはマジエモいし、あげみざわ!という話です。
私がずっとやってきてるのは、この95%の人間にいかに働きかけるかつまり、この「地域の壁」をいかに壊せるかというところ。
なので、地域に関心度が高い5%の人からは「ふざけるな」と怒られ、95%の人には気づいてもらえない、という狭間にいることに気づいたのが、『そうだ埼玉』を作った頃のことですが、そこから少しずつ、この5%の中にも理解者が現れ、95%の一部の人間にも届くようになってきたのが今。
その模様や変遷は『なぜディス』に細かく書いてあります。
ちなみに、この95%という数字は私が約4年間この県で活動してきて感じた肌感覚であり、根拠はありませんが、埼玉新聞の購読率が約6%と考えると、(出典 : 新聞広告.comブログ)あながち適当な数字でもないと考えています。
地域活性や地方創生において一番大事なことは、730万人いる埼玉県民の95%、約700万人の県民を巻き込んでいくことであり、残りの5%、約30万人でシェアしたり競ったり称賛し合ったりけなし合うことではありません。
例えばこの5%の人に称賛されようと思ったら埼玉県はいかに美しく、素晴らしく、崇高な民族であるかを延々語る本にしたでしょう。
そもそも埼玉県は武蔵国の中心であったという歴史があり…といったお馴染みの切り口から入り、その歴史と風土をバックボーンに埼玉県の素晴らしさを語ればこの5%の人は喜ぶでしょう。
でもそんなことをしていてはいつまで経っても地域の壁は壊せません。
60代、70代になって、お金と時間に余裕がある一部の安定富裕層の方々に可愛がられるために私はやっているわけではありません。
95%の一般大衆に働きかけることが重要なんです。
その際に一番やってはいけないことが郷土愛の押し売り。
これは、たらふく食べて満腹状態の人にさらに大盛りの牛丼を強要するようなもので誰もがうんざりする。
地域活性や地方創生は国全体の課題ですから、今後もこの取り組みは増えていくでしょうが、下手すると、そろそろハラスメントと名がつくかもしれない。
地域ハラスメント、郷土愛ハラスメント、チイハラ、キョドハラ、とか。
求めてもいない人に強要する行為ですから、あながちあり得ない話でもない。
食後の人にすすめるならデザートの方がいいだろうし、紅茶か珈琲もついているとなおいい。
10代20代の人にとって郷土愛とは精進料理のようなもので、めちゃくちゃお腹が空いた休日前、または大きな仕事を終えた夜、今週は大変だったし、今日は美味しいものでも飲んで食べちゃおうかな、焼き肉ビールいっちゃう?ラーメン餃子もいいな、 と考えてるところに出てくる精進料理。
「お肉?揚げ物?ございません。豆類、海藻類になっております。お酒?ございません。茶でお召し上がり下さい。」
と言われたら、
「いや、別に嫌ではないけど、ちょっと味気なくないすか…」
となる。
あなたも小学生の頃、唐揚げが好きだったでしょう。
家に帰ってきて母親に「今日?豆腐と根菜よ。身体にいいのよ」と言われたら、きっとションボリしたでしょう。
5%の人たちは、それをずーっとやっています。
その現状を見て、これはヤバイなと思ったんです。
とは言えまだ私も唐揚げは作れてないし、焼き肉もビールも作れていません。
作れていたら、もっと消費されているはずだから。
今はまだ、サバの味噌煮やブリの照り焼き程度でしょうか。
子供や若者が好んで頻繁に食べはしないが、30代~40代あたりだと結構好きな人もいる。
では今後、どうすれば唐揚げを作ることができるか、ということをあなたと共に考えるために作ったのが「鷺谷政明の埼玉ポーズ会議」
であり、私がここで今二冊目の出版のために執筆しているのが、どうすればここで言う唐揚げが作れるかという「地域の壁」がテーマです。
唐揚げが作れたら、地域の壁は一気に壊れます。
わかりますね。
唐揚げですよ。
95%のうちの70%は食いつくでしょう。
私の祖父は96歳で他界しましたが、亡くなる直前まで「唐揚げが食べたい」と言っていました。
小学生から90代まで虜にする無双フード。
それは物凄い消費量、売上も大きいから産業としても発展する。
そんなものをどのように作れるか。
その格闘っぷりが、『なぜディス』から伺えると思います。
私がどのように唐揚げを作ろうとしているか。
そういった裏テーマのようなものを言うのはあれですが、取材でも答えてることですし、メルマガ読者のあなたにはむしろ知っておいてほしいくらい。
さて今日は金曜日ですね。
あなたは何が食べたいですか。
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